寒い日にセーター着たり、毛布を羽織ると、体がぽかぽかして気持ちいいですよね。触るとふわふわしていて、思わずぎゅっと抱きしめたくなるような「もこもこ」
でも、どうしてあたたかくなるのでしょうか。
今回は、日々の暮らしのなかでふと湧いてくる「なぜ?」をいっしょに解き明かしていきましょう。
服があたたかい理由を解き明かそう!
そもそも、なぜ人は寒さを感じるの?
まずは私たちの体がどのように「さむい!」と感じているのかを見ていきましょう。
- 熱が逃げる・奪われると寒さを感じる
まわりの気温が低いと、体でつくった温かい熱が、冷たい空気のほうへとどんどん奪われるように逃げていってしまいます。 - 体温を保つしくみ
私たちの体は、いつも体の内側の温度を約36度から37度くらいにキープしようと熱をつくり出しています。 - 皮膚にある温度のセンサー
皮膚には温度を感じるセンサーがあり、体の表面から熱が奪われて温度が下がると、「熱が逃げているよ!寒いよ!」と脳に合図を送ります。つまり寒さとは、「体の熱が外に逃げてしまっているサイン」なのです。
あたたかさの秘密はどこにある?
もこもこの服が何をしているかは「空気」が大きく関わっています。

- 空気の特徴
実は、空気には(他の物質に比べて)「熱を伝えにくい」という性質があります。金属のスプーンをお湯に入れるとすぐ熱くなりますが、空気は熱をほとんど伝えません。動かない空気は、とてもすぐれた「熱の壁(断熱材)」になります。
*サウナが90℃でも火傷をしないのはそのためです!
詳しくは以下の記事を見てね!
⇒100℃なのになぜ平気?サウナでやけどにならない理由! - もこもこが作る「空気の部屋」
服の繊維が細かく縮れていたり、毛が立っていたりすると、そのすき間にたくさんの空気が閉じ込められます。もこもこした服は、空気が外へ逃げないようにしっかりと抱え込む構造になっています。 - 天然の「魔法瓶」をつくる
体から出た熱で、服の中の空気が温められます。温まった空気が繊維の間にじっととどまることで、体の周りにあたたかい空気のバリアが生まれます。まるで魔法瓶の中にいるように、体の熱が外へ逃げるのをしっかり防いでくれるのです。 - 風を通さない工夫と組み合わせ
いくらもこもこの服を着ていても、強い冷たい風が吹くと、せっかく温まった空気が吹き飛ばされてしまいます。そのため、外側に風を通しにくい上着を重ねて着ると、服のあたたかさをしっかり守ることができます。
もっと知りたい人へ!一歩進んだ科学のお話
科学の言葉で調べてみよう
今回の仕組みをもっと深く探究してみたい方は、ぜひ図書館の本や図鑑、インターネットで次の言葉を調べてみてくださいね。理科の授業や自由研究のヒントにもなります。
- 温覚(おんかく)・冷覚(れいかく)
皮膚にある温度を感じるセンサーのことです。とくに冷たさを感じる「冷点」は体中にたくさんあり、熱が奪われたときに素早く反応します。 - 静止空気(せいしくうき)
動かない空気のことです。身の回りにある気体や固体のなかでも、静止空気はトップクラスに熱を伝えにくい性質を持っています。 - 熱伝導率(ねつでんどうりつ)
熱の伝わりやすさを表す数値です。空気に比べて、鉄やアルミニウムなどの金属はずっと熱が伝わりやすい数値になっています。身近な素材の数値を比べてみると面白いですよ。 - デッドエア(Dead Air)
服や建物の世界で使われる言葉で、繊維や壁のすき間に閉じ込められて動かなくなった空気のことを指します。ダウンジャケットや羽毛布団が軽いのにあたたかい理由のキーワードです。
まとめ
寒さを感じるのは体の熱が外へ逃げてしまうからであり、もこもこの服があたたかいのは、たくさんの空気をぎゅっとつかまえて熱を逃がさないバリアをつくってくれるからなんですね。
おすすめ記事
参照元
- 一般社団法人日本化学工業協会(日化協)「なぜ?なに?コーナー:セーターを着るとどうしてあたたかいの?」https://www.nikkakyo.org/
- 一般社団法人日本繊維機械学会(繊維の構造と保温性に関する解説資料)https://www.tmsj.or.jp/
- 経済産業省 製造産業局 繊維課「繊維産業の技術と機能性素材」https://www.meti.go.jp/
