バーコードのしくみとは?黒線は何を示す?

暮らしと科学のハテナ

スーパーやコンビニのレジで、いつも読み取るバーコードの仕組み分かりますか?

そこにはいったいどんな情報が保存されているのでしょうか?

今回は、身近にあふれるバーコードがどうやって情報を伝えているのか、その仕組みを一緒に紐解いていきましょう。

バーコードの仕組みを大解剖

黒い線を見ているのではない?光と影のひみつ

バーコードを観察すると、太い黒い線や細い黒い線が並んでいるように見えます。そのため、「機械は黒い線の太さを読み取っているのかな?」と思ってしまいがちですよね。

ところが、バーコードリーダー(読み取り機)が本当に見ているのは、実は黒い線ではなく白いすき間のほうなのです。

レジの読み取り機からは、赤い光(レーザー光やLEDの光)が出ています。この光をバーコードに当てると、次のような現象が起こります。

  • 白い部分
    光をたくさん跳ね返します(反射します)。
  • 黒い部分
    光を吸収してしまい、ほとんど跳ね返しません。

読み取り機の中には、跳ね返ってきた光を感じ取るセンサーが入っています。白い部分から跳ね返ってきた「強い光」を電気の「ON(1)」、黒い部分の「光がない状態」を「OFF(0)」という信号に変えているのです。

つまり、バーコードは人間が読むための模様ではなく、機械が「光の反射」として読むための白黒のスイッチの並びなのです。

白と黒は「数字」の言葉だった

「ONとOFFの信号に変えているのはわかったけれど、それがどうして商品の名前に結びつくの?」と気になりますよね。

日本の身近なお店にある商品には、ほとんど「JAN(ジャン)コード」と呼ばれる規格のバーコードが使われています。シマシマの下をよく見ると、数字が並んでいるのを見たことがあるのではないでしょうか。一般的なJANコードには13桁の数字が並んでいます。

バーコードの世界では、「白と黒の幅の組み合わせ」が、それぞれ「0から9までの数字」を表すルールになっています。

細い幅を1つの単位として、「白が2つ、黒が1つ、白が1つ、黒が3つ並んだら数字の『〇』」というように、世界共通の厳密なルールで数字に置き換えられているのです。

読み取り機は、白と黒の幅を測ることで、下の数字を一瞬で読み取っています。

バーコードには「値段」が書かれていない?

ここで多くの人が驚くポイントがあります。実は、バーコード自体には「120円」といった値段の情報は一切書かれていません。

では、なぜレジで値段が出るのでしょうか。

バーコードに書かれている13桁の数字は、人間でいう「背番号」や「出席番号」のようなものです。

  • 最初の数字:国を表す番号(日本は「45」または「49」)
  • 続く数字:商品を作った会社(メーカー)の番号
  • その次の数字:その会社がつけた商品の番号
  • 最後の1桁:読み取りミスがないか確かめる計算用の数字(チェックデジット)

レジのコンピュータの中には、あらかじめ「この番号の商品は〇〇という名前で、値段は〇〇円」という辞書のようなデータ(データベース)が登録されています。

レジで「ピッ!」と読み取った瞬間、機械は「49…番の商品だね!」と認識し、お店のコンピュータに「49…番の値段を教えて!」と問い合わせています。そして、コンピュータから「120円ですよ」と返答が来ることで、画面に瞬時に値段が表示されるのです。

この仕組みのおかげで、特売などで商品の値段が変わっても、パッケージのシマシマを印刷し直す必要がありません。お店のコンピュータの数字を書き換えるだけで対応できるのです。

もっと知りたい人へ!専門的な解説

普段目にするバーコードの裏側には、情報科学や工学の緻密な工夫が詰め込まれています。さらに奥深く探求してみたい方は、ぜひ以下のキーワードを調べてみてください。

  • チェックデジット(検査数字)の計算式
    バーコードの最後の1桁は、読み間違いを防ぐための数字です。「モジュラス10 ウェイト3」という計算方式が使われており、奇数桁と偶数桁の数字を掛け算・足し算して算出されます。手元のバーコードの数字を使って自分で計算してみると面白い発見があります。
  • 二次元コード(QRコード)との違い
    バーコード(一次元コード)が横方向の並びだけで情報を表すのに対し、QRコードは縦と横の両方にデータを配置します。なぜ白黒の点の配置だけで数十倍から数百倍もの情報を記録でき、汚れや欠けがあっても正しく読めるのか(誤り訂正機能)を調べると、デジタル技術の進化がよく見えてきます。

まとめ

黒い線ではなく「白いすき間が跳ね返す光」を読み、白黒の合図を数字に変えてコンピュータと対話する。バーコードは、毎日のお買い物をスムーズにするために生まれた、光とデジタルの見事な連係プレーです。

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