球技の使うボールの中で、ゴルフボールは凸凹していて異質ですよね。
この凸凹はゴルフを楽しむための工夫なのです!
ゴルフボールの凸凹ってなに?
ゴルフボールの表面にあるたくさんの丸いくぼみは、専門用語で「ディンプル(dimple)」と呼ばれています。英語で「えくぼ」という意味を持つ言葉です。
凸凹がある3つの理由
なぜわざわざ小さなくぼみをたくさん作っているのか、主なポイントを整理して見ていきましょう。

- 後ろにできる空気のブレーキを小さくするため
ボールが前へ飛ぶとき、正面からぶつかる空気をかき分けながら進みます。つるつるのボールだと、ボールの後ろ側に大きな空気の渦(空気の引っ張り)が生まれてしまい、ボールを後ろへ強く引っ張るブレーキになってしまいます。くぼみがあることで空気の流れがボールの形に沿って後ろまで回り込み、この引っ張る力を小さくしてくれます。 - ボールを上に持ち上げる力(揚力)を生み出すため
ゴルフクラブでボールを打つと、ボールは進行方向とは逆向きの強いバックスピン(後ろ向きの回転)をしながら飛んでいきます。ボールの表面にくぼみがあると、回転によってボールの上の空気の流れが速くなり、下の空気の流れが遅くなります。これによって飛行機の翼と同じようにボールを上へ持ち上げる力が発生し、より高く、長い時間飛べるようになります。 - 飛ぶ距離が2倍近く変わるため
もしもディンプルのない完全につるつるなゴルフボールを作ってプロゴルファーが同じように打った場合、飛ぶ距離はおよそ半分程度まで落ちてしまうことが実験で確認されています。あの小さなくぼみがあるだけで、ボールは驚くほど遠くまで飛ぶことができるのです。
もっと深く知りたい人へ!科学の視点からの解説
日常の疑問から一歩進んで、理科や物理の視点からこの現象を調べてみたい方向けのポイントです。興味がわいたら、ぜひ図鑑や科学の本で次の言葉を調べてみてくださいね。
調べてみよう1:乱流境界層(らんりゅうきょうかいそう)
ボールの表面にあるディンプルは、ボールのすぐそばを通る空気にあえて細かな乱れを作り出します。空気が乱れると、ボールの表面から空気が途中で離れてしまう現象(剥離:はくり)が後ろへ遅れます。これによりボールの後ろの気圧が下がりにくくなり、空気抵抗(圧力抵抗)がぐっと減る仕組みです。
調べてみよう2:マグヌス効果
回転しながら進む物体に、進行方向に対して垂直な力(持ち上げる力)が働く現象のことです。野球の変化球やサッカーのカーブシュートも同じ原理で曲がります。ディンプルがあることでこのマグヌス効果がより強く、安定して働きます。
まとめ
ゴルフボールの凸凹「ディンプル」は、空気のブレーキを減らしてボールをふわりと浮き上がらせ、遠くへ飛ばすための科学の知恵です。
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参照元
- 住友ゴム工業株式会社(ダンロップ) スポーツ事業 ゴルフボールの基礎知識・ディンプルの役割
https://sports.dunlop.co.jp/golf/ - 本田技研工業株式会社(Honda) クルマの空気抵抗とゴルフボールのディンプル
https://www.honda.co.jp/tech/ - アメリカ航空宇宙局(NASA) Glenn Research Center: Lift on a Golf Ball
https://www.grc.nasa.gov/www/k-12/airplane/beach.html
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