太陽は燃えていない?

暮らしと科学のハテナ

頭の上で輝く太陽が炎の塊だと思っていませんか?

実は、太陽は燃えていません。

太陽は炎を上げて燃えているのではなく、星の中のエネルギーを「光」と「熱」として宇宙へ放ち続けているだけなのです。

太陽が「燃えていない」といえる理由

私たちが普段目にする「燃える」という現象と太陽を比べていきましょう!

暮らしの中の「燃える」と太陽のちがい

  • 地球で物が燃えるには「酸素」が必要
    木や紙、ガスが燃えるとき、空気中にある「酸素」と結びついて激しく熱や光を出します。これを「燃焼(ねんしょう)」と呼びます。

  • 宇宙には火を燃やすための酸素がない
    宇宙空間には、地球のようにたっぷりと空気や酸素があるわけではありません。もし太陽がたき火と同じように燃えているのだとしたら、酸素がない宇宙ではあっという間に火が消えてしまいます。

  • 太陽の正体は巨大な「ガスのかたまり」
    太陽は固い地面がある星ではなく、そのほとんどが「水素」と「ヘリウム」という気体(ガス)でできています。酸素を使ってパチパチと燃えているのではなく、まったく別の現象によって光と熱を放っています。

炎のように見える光と熱!そのエネルギーの仕組み

酸素がない宇宙で、なぜ太陽はこれほど強烈な光と熱を放ち続けることができるのでしょうか。

莫大なエネルギーを生み出す仕組み

  • 中心部はものすごく高圧で熱い
    太陽の中心温度はおよそ1500万度、圧力も信じられないほど高い状態になっています。

  • 小さな粒がくっつく「核融合(かくゆうごう)」
    超高温とすさまじい力によって、太陽の材料である「水素」の粒どうしがぎゅっと合体し、別の気体である「ヘリウム」に生まれ変わります。これを「原子核融合反応(げんしかくゆうごうはんのう)」といいます。

  • 合体するときに膨大なエネルギーが生まれる
    水素がヘリウムに変わるとき、ほんの少しだけ重さが減って軽くなります。その消えてしまったわずかな重さが、すさまじいエネルギーへと姿を変えて外へと飛び出します。太陽はこの力によって光と熱を放ち、その輝きが地球から見るとまるで炎のように見えているのです。

炎のように伸びるものは何?

Datos sobre el Sol - NASA Ciencia

ciencia.nasa.gov

太陽の縁から炎のように伸びているものの多くは、プロミネンス(紅炎)と呼ばれる現象。

太陽の磁場があり、電気を帯びたプラズマ(エネルギー)の動きに大きな影響を与える。

磁場に沿ってプラズマが引き伸ばされたり、弧を描いたりすることで、巨大な炎のような形に見えるんだ。

もっと知りたい人へ!少し詳しい科学のせかい

太陽の中で起きていることをさらに深掘りしてみたい方へ、入り口となるキーワードをいくつかお届けします。興味がわいたら、ぜひ図鑑や科学館の展示などで調べてみてくださいね。

気になったら調べてみよう

  • アインシュタインの有名な式「E=mc2」
    物質が持っている「重さ(質量)」と「エネルギー」は、実は同じものの別の姿だということを示した式です。水素がヘリウムに変わるときに減ったごくわずかな質量が、光の速さの2乗という巨大な数をかけ合わされて、すさまじいエネルギーに変わります。
  • 地上の太陽を目指す「人工太陽(核融合発電)」
    太陽と同じ仕組みを地球上で人工的につくり出し、安全で環境にやさしいエネルギーとして活用しようという研究が世界中で進められています。「核融合発電」や「ITER(イーター)」という国際プロジェクトを調べてみると、未来のエネルギー技術に出会えます。
  • 太陽の寿命とこれからの姿
    太陽は約46億年前に誕生し、現在も水素を燃料にして安定して光り続けています。この水素は約100億年分あると考えられており、あと約50億年は輝き続けるといわれています。太陽の将来の姿である「赤色巨星(せきしょくきょせい)」や「白色矮星(はくしょくわいせい)」について調べてみるのも面白いですよ。

まとめ

太陽は火で燃えているのではなく、中心部で水素が合体する「核融合」のエネルギーを光と熱として放っているため、炎のように輝いて見えています。

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参照元

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