最近話題の「ナフサ」
何となく原油からつくられることは分かるけど、実際何なのかわかっていない人が多いですよね!
簡単にいうと「原油を温めて分けたときに、ガスに次いで早く出てくるサラサラの油で、私たちの身の回りのプラスチック製品を生み出す大元になるもの」です!
1. 原油は「いろんな油が混ざったミックスジュース」

まず、地面から掘り出したばかりの「原油」は、黒くてドロドロしていて、色々な種類の油がごちゃ混ぜになったミックスジュースのような状態です。これを私たちが生活で使いやすいように「種類ごとに分ける」作業が必要です。
どうやって分けるかというと、「沸点(沸騰して気体になる温度)」の違いを利用します。水が100℃で水蒸気になるように、油も種類によって気体になる温度が違います。製油所にある「蒸留塔」という巨大なタワーのなかに原油を入れて、下からグツグツと加熱して分けていきます。
2. ナフサの立ち位置:タワーの上の方で取れる「軽い油」
蒸留塔の中は、下に行くほど熱く、上に行くほど温度が下がる仕組みになっています。油は温められると気体になって上へ上へのぼっていき、自分の限界の温度まで冷えるとまた液体に戻ります。
- 一番上(30℃未満): 最も軽い「ガス」が取り出されます(家庭用のLPガスなど)。
- 上から2番目(30℃〜200℃): ここで液体に戻って取り出されるのが「ナフサ」です。
- その下: 灯油、軽油、重油…と、下にいくほど重くてドロドロした油になっていきます。
つまりナフサは、ガスに次いで2番目に軽い、サラサラした油なんです。「粗製ガソリン(ガソリンの赤ちゃんのようなもの)」とも呼ばれます。
3. ナフサの兄弟:「軽質」と「重質」の違い
取り出されたナフサですが、実は温度の幅(30℃〜200℃)が広いため、さらに「軽いお兄ちゃん」と「少し重い弟」の2種類に分けられます。それぞれ得意な仕事(使い道)が違います。
役割: 主に「車のガソリン」をパワーアップさせるための材料になったり、特殊な化学薬品を作るためのベースになったりします。
軽質ナフサ(30℃〜100℃くらい)
特徴: とにかく軽くてサラサラ。
役割: 主に「プラスチック製品などの原料」になります。これをさらに熱で分解して、スーパーのレジ袋、ペットボトル、食品の容器など、私たちの身の回りのあらゆるプラスチック素材を生み出します。
重質ナフサ(100℃〜200℃くらい)
特徴: 軽質ナフサに比べると、少しだけ重みがあります。
何に使われている?
一言でまとめると、「身の回りにある木材、金属、ガラス、天然繊維(綿など)以外の素材のほとんど」が、ナフサを起点に作られています!
主な製品ジャンルと具体例
- プラスチック・樹脂製品
ペットボトル、レジ袋、食品保存容器(タッパーなど)、食品トレイ、スマートフォンや家電のプラスチック外装、おもちゃ、文房具、水道管 - 合成繊維(布製品)
ポリエステルやアクリル製の衣類(フリースやセーターなど)、カーテン、カーペット、テント、車のシート - 合成ゴム製品
自動車や自転車のタイヤ、靴のゴム底、ゴム手袋、輪ゴム、工業用ホース - その他の日用品・化学製品
合成洗剤、シャンプー、化粧品の成分、塗料、接着剤、医薬品(カプセルや薬の合成原料)、農業用肥料
参照元
- 一般社団法人 石油化学工業協会「石油化学とは」 https://www.jpca.or.jp/
- 石油連盟(PAJ)「石油精製のしくみ」 https://www.paj.gr.jp/
- 経済産業省「生産動態統計調査(化学工業)」 https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/index.html
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