授業中や本を読んでいるとき、退屈なときや夜遅くなったときに、思わず「ふわぁ〜」と大きなあくびが出てしまうことはありませんか。「先生や親に怒られちゃうかも……」と慌てて口を手で隠した経験は、きっと誰にでもあるはずです。
実は、あくびは決して「サボりたい」から出るわけではありません。体が出しているとても大切なサインなのです。なぜ眠くなるとあくびが出てしまうのか、その不思議な仕組みを一緒に解き明かしていきましょう。
どうして眠くなるとあくびが出るの?
あくびは、口を大きく開けて息を深く吸い込み、そのあとゆっくりと息を吐き出す反射的な体の動きです。自分の意思で止めようと思っても、なかなか止められない不思議な現象ですよね。
眠気とあくびの深い関係
眠気を感じているとき、私たちの体や脳は活動モードからお休みモードへと切り替わりつつあります。このとき、呼吸が普段よりも浅く、ゆっくりになることがあります。
以前は「血液中の酸素が足りなくなるからあくびが出る」という考え方が広く信じられていました。しかし近年の研究では、息を吸い込むこと以上に脳のコンディションを整えることがあくびの大きな目的であると考えられています。
脳をクールダウンさせて目を覚ます仕組み
勉強やゲームを長く続けていると、頭がぼーっとして熱っぽく感じることがありますよね。パソコンやスマートフォンをずっと使っていると本体が熱くなるのと同じように、脳も活発に働くと熱を持ちます。
あくびをするとき、私たちは大きく口を開けて冷たい空気をたっぷりと吸い込みます。この冷たい空気が鼻や口の奥にある血管を冷やし、ラジエーター(冷却装置)のように脳へ流れる血液の温度を下げてくれます。
脳の温度が下がることで、ぼんやりしていた頭がシャキッとリフレッシュし、低下していた集中力をなんとか維持しようと体が頑張ってくれているのです。
顔の筋肉を伸ばして刺激を送る
あくびをするときは、顎を大きく開けて顔全体の筋肉をぐーっと伸ばしますよね。この筋肉の伸びが刺激となって脳へと伝わり、眠気で低下していた覚醒レベルを引き上げる働きも持っています。
もっと知りたい人へ!一歩進んだ専門的な解説
あくびの仕組みをもっと深く探究してみたい方に向けて、現在科学で有力視されている専門用語や仮説をご紹介します。自由研究や自主学習のテーマとしてもぴったりです。
脳冷却説(Brain Cooling Hypothesis)
現在、生理学の分野で有力とされているのが脳冷却説です。環境の温度や体温変化があくびにどのように影響を与えるかについての実験が世界中で行われています。
神経伝達物質と自律神経の働き
あくびの発生には、脳内の神経伝達物質である「ドーパミン」「アセチルコリン」「セロトニン」や、ホルモンの一種である「オキシトシン」などが複雑に関わっています。また、体をリラックスさせる副交感神経から、活動状態へ引き戻そうとする交感神経への切り替え反応としても研究されています。
気になった方は、図書館やインターネットで以下のキーワードを調べてみてくださいね。
- 脳冷却説(のうれいきゃくせつ)
- あくびの伝染(社会的共感とミラーニューロン)
あくびは、疲れて眠くなった脳を冷やして守ろうとする、体の大切なセルフケア機能です。
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参照元
- National Library of Medicine (PubMed) / “Yawning as a brain cooling mechanism”(脳冷却メカニズムとしてのあくび研究): https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/
- 厚生労働省 e-ヘルスネット(睡眠と覚醒のメカニズム): https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
